内外コミュニケーション研究会の設立の背景となったのは、社会を揺るがした、あの森永ヒ素ミルク中毒を皮切りに、熊本水俣病や四日市公害による喘息、さらには新潟水俣病、イタイイタイ病、そしてカネミ油脂事件。このほか島根県と宮崎県の慢性ヒ素中毒、西淀川大気汚染など社会問題化したことが発端です。
当時、発生源の各企業は国民の強い怒りとマスコミの集中砲火を浴び、「企業は社会悪」というイメージの定着化を促し、苦境に立たされたのです。
こうした産業界の危機を憂慮した三氏、当時の木川田一隆氏(元東京電力会長)、豊田英二氏(元トヨタ自動車工業会長)、福田赳夫氏(大蔵大臣のちの第67代内閣総理大臣)の肝いりで、「企業とマスコミとの意思の疎通を図る」という目的で設立されました。
以来46年、マスコミと企業(広報)を結ぶ当研究会の役割は、情報が錯綜する中ますます重要度を増しています。